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エラーコード038・E38|ハイブリッド給湯器によくあるヒートポンプの不具合
温かいお風呂に入れる幸せ、食器洗いのときに油汚れが落ちやすくなるなど、日常生活に「お湯」は欠かせない存在となっている方も多いのではないでしょうか。
給湯器が壊れると、普段は意識していなかった「お湯が出る快適さ」を実感します。
この記事では、「ハイブリッド給湯器を使っていて、急にお湯が出なくなった」「エラーコードが表示されて、水しか出なくなった」という方のために、038・E38というエラーコードが表示された場合、どのように対処すればいいかを解説します。
目次
1.ハイブリッド給湯器でエラーコード038・E38が出た! どうして?
ハイブリッド給湯器はガスと電気の良いところを活用し、エコで家計に優しい点が魅力です。
しかし、そんなメリットを持つハイブリッド給湯器で038・E38などのエラーが出た場合、それぞれがどんなエラーなのか、ハイブリッド給湯器の仕組み上起きやすいトラブルなどを紹介します。
(1)リンナイのエラーコード038はどんなエラー?
エラーコード038は、ヒートポンプの配管に水がなく、空焚き異常が起きているというエラーです。
主な原因としては不十分な試運転・配管の凍結の2つがあります。
試運転が不十分だと配管内の空気が抜けないままになる、配管が凍結すると水が凍結でせき止められるなどで、水を温めることができず空焚き状態になってしまいます。
(2)ノーリツのエラーコードE38はどんなエラー?
ノーリツのエラーコードE38のエラー内容は、「過熱防止装置作動」です。
燃焼系統の部品が不具合を起こしている可能性があるため、専門業者に連絡しましょう。
(3)ハイブリッド給湯システムの仕組みと起きやすいトラブル
ハイブリッド給湯器でトラブルが起きやすいのが、ヒートポンプ部分です。この仕組みについて、簡単に紹介します。
ヒートポンプは空気中にある熱を集めて、大きな熱エネルギーに変えて活用するという仕組みです。
つまり少ない力で大きな力を得られる仕組みなので、電力などの投入量を減らし、省エネかつ家計にも優しい仕組みになっています。
ハイブリッド給湯器は、このヒートポンプと、燃焼式両方の仕組みを備えた給湯器を指します。
毎日使うお湯の量を把握し、普段使う分を用意して一番効率よく使えるように計算する、急に大量に使うとなったときにも燃焼式のほうを使ってお湯が切れないように調節するなど、不便さを感じることなく使えるというメリットがあります。
魅力的なメリットがある反面、寒さに弱く、凍結で不具合を起こしやすいというデメリットも持っています。
特に不具合を起こしやすいのがヒートポンプからの配管部分です。
2.エラーコード038やE38が出た場合の対処法
エラーコードが出る仕組みがわかったところで、038やE38がエラーコードとして出た際、どのように対処すればよいかを紹介します。
(1)エラーコードのリセットで解消する場合もある
エラーコードが出た際、一度リセットをしてみるとエラーが解消することもあります。
リモコンを使って、エラーコードのリセットを行ってみてください。
給湯している蛇口の水栓をすべて締めて、給湯器を動作していない状態にし、キッチンや浴室、洗面所などにある給湯器のリモコンの電源を切ります。
時間を置いてから運転ボタンを押して、給湯器の運転を再開してみてください。
そして、リモコンでエラーコードが表示されないかを確認しながら、お湯を出してみてください。
エラーコードが出ない場合はほかの蛇口でも同様にお湯を出してみて、問題なくお湯が出るかどうかを確認しましょう。
給湯器本体のエラーリセット
それでも状況が変わらない場合は、給湯器本体のリセットを行ってみてください。
リセットをする前に、感電や破損による怪我のリスクを下げるため、雨が降っていないか・手が濡れていないか・異音やガスのニオイがしないかをよく確認してください。
なお、給湯器のリセットを行うと時計設定などがすべてリセットされますので、作業後に再度設定してください。
給湯器本体のリセットは、電源プラグを抜くという方法です。
給湯器の近くに必ず電源プラグがあるため、コンセントを引き抜いて、10秒ほど待った後、コンセントに電源プラグをさし込みます。
そして、リモコンが点いたことを確認したら、エラーコードが出る前に行っていた作業を行ってみてください。
その際、自分以外に人がいるようであれば、給湯器付近を見ていてもらうようにし、使っているときに変化がなかったか確認してもらうといいでしょう。
また、リセットが終わって再度給湯器を稼働させるときは、故障をしていると急に熱湯に近いお湯が出る場合もあるため、やけどをしないように注意しましょう。
浴槽内のお湯の排出口やお湯の出る蛇口の下に手を置いたりせず、いったん洗面器などにお湯をためてから温度を確かめるようにしましょう。
リモコンと給湯器本体のリセットを行ってもエラーコードが表示されたという場合、あるいは状況に変化がない場合は、ヒートポンプのチェックを行いましょう。
(2)ヒートポンプのチェック
ヒートポンプの周囲を観察し、水漏れや異音・ニオイ・周辺環境などの変化がないかを確認してください。
強風や台風・大雨などで、何かがぶつかって破損するケースや、配管が経年劣化して割れるケース、内部に何か物が入って異音がしているケースなども考えられます。
エラーコードリセットをしても、ヒートポンプの周囲にも変化が見受けられないという場合は、解決できる可能性が低いです。
ただ、普段と違うことを発見できていたら、修理業者に電話する際に細かく説明できるよう、メモをしたり動画を撮ったりしておきましょう。
(3)業者に修理・交換を依頼
リセットをしてもヒートポンプのチェックを行っても状況に変化がない場合は、まず修理業者に連絡をしてください。
変化がないからといって何度もリセットを行う、ヒートポンプの内部を見てみるなどはしないように注意してください。
ガスや電気を扱っている機器であるため、変に操作をしてしまうと危険です。
電話をした際には、修理業者にこれまで行った内容を伝えるようにしてください。
リモコンのリセットや、給湯器のリセットをしたけれど、状況が変わらずエラーコードが表示されていたこと、給湯器周りの変化などを伝えて、修理依頼をすることをおすすめします。
状況を正確に把握できれば、修理が必要な箇所をある程度特定できます。
そうすれば、訪問時にどういった対処が必要になるかを把握してきてくれるため、修理や交換がよりスムーズに進む可能性もあります。
3.まとめ
ハイブリッド給湯器を使っていて、エラーコード038・E38が出たときのエラー内容や対処法を紹介しました。
毎日当たり前に使っている給湯器は、いざ壊れてしまうと日常生活に大きな影響が出ます。
一刻も早く給湯器の修理や交換を完了し、快適な生活を取り戻すためにも対処手順を知っておくことは重要です。
修理業者が早く動けるように、できる対処をして連絡するようにしましょう。