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ガス給湯器交換の上手な進め方【2023年版】
「お湯が出ないときがある」「運転中にエラーが出る」など、ガス給湯器に不具合が出るようになり、「そろそろ交換時期なのかも」と考えている方もいるでしょう。
しかし、給湯器の寿命がどれくらいなのか、また、どんな不具合が出ると交換時期なのか自分で判断できずにいる方も少なくありません。
この記事では、給湯器を交換すべきか迷っている方に向けて、ガス給湯器を交換するポイントや上手な給湯器の選び方などについてご紹介します。
目次
1.2023年給湯器交換のポイント
給湯器を交換するのは「壊れる前」におこなうのがおすすめです。
なぜなら、壊れたタイミングですぐに交換できるとは限らないためです。
特に、2023年に給湯器を交換するポイントには次のような項目が挙げられます。
(1)給湯器の品薄の影響と在庫状況
新型コロナウイルス感染拡大の影響からはじまった給湯器の品薄ですが、海外からの部品製造の遅延や輸送のためのコンテナ不足などが未だ解消されておらず、2023年も引き続き品薄が続く見込みです。
各メーカーが保有している在庫は機種が限られている場合もあり、希望する機能を持つ機種が在庫切れになる可能性があります。
(2)発注から入荷までの目安
各メーカーとも給湯器が品薄となっていることで、発注から入荷までの目安はおおよそ6カ月となっています。
交換時期かもしれないとなったら、早めに判断するのがよいでしょう。
(3)部材の値上がりによるメーカーの値上げ
部材となる原料価格高騰の影響により、2022年には給湯器本体の値上がりがありました。
現在も原料価格が下がる傾向はなく、今後もさらなる値上がりが予想されます。
壊れる前に交換を検討するのがおすすめです。
(4)2022年11月からのガスの値上がり
2022年11月からはガス代の値上がりもおこなわれました。公共料金の値上がりは家計負担を大きくします。
交換時期が近いなら早めに省エネタイプの給湯器に変え、少しでもガス使用量を減らす対策が効果的です。
(5)給湯器は壊れる前に交換を!
品薄の影響や納品までに時間がかかることから、給湯器は壊れてからの交換はすぐに対処できない可能性があります。
また、希望の機種を選べない、値上がり後の機器を購入せざるを得ないなど、不便を感じるケースが考えられます。
壊れてからではなく、壊れる前の交換を検討しましょう。
2.迷ったときの給湯器交換のサイン
給湯器が交換時期であるか、どのように判断すればよいものか不安な方もいるでしょう。
ここからは、「交換時期?」と迷ったときの給湯器のサインについてご紹介します。
(1)使用年数
給湯器の交換時期の判断目安としては、「使用年数」があります。
特に問題なく使えていても、寿命が近づくと徐々に調子が悪くなります。
メーカーや機種、使用条件によって寿命は異なりますが、製造から10年経過している場合は交換時期といえます。
(2)小さな不調のサイン
寿命が近づくと、日ごろから次のような小さな不調が出始めます。
- お湯の出が悪い
- 頻繁にエラーが出る
- リモコンの液晶の不調(たまに消える、表示の一部が欠ける)
- お湯の温度がぬるい
- 追い焚き機能や足し湯機能など部分的な不調
- 異音、異臭、煙、水漏れ
お湯の出が悪くなったり、お湯の温度がぬるくなったりする場合は不調のサインの可能性があります。
また、追い焚きや足し湯機能などが正常に反応してない場合も、寿命が近づいているサインといえます。
リモコンにエラーが頻繁に出るようになる、または、異音や異臭、通常ではない煙や水漏れがある場合は故障が発生している可能性があります。
「運転状態がいつもと違う」「具体的な不具合が発生している」という場合は給湯器交換のサインかもしれません。
3.2023年版上手な給湯器の選び方
実際に交換時期であると判断できたら、次に検討すべきことは給湯器選びです。
ここからは、2023年版上手な給湯器選びをご紹介します。
(1)こだわるポイントを絞っておく
各メーカーとも在庫がある給湯器の機種は限られています。
そのため、どのような機能が付いていれば便利なのか、あらかじめこだわるポイントを絞っておくとよいでしょう。
(2)追い焚き・フルオート機能は本当に必要?
給湯器選びで検討される機能に「追い焚き」や「フルオート」があります。
追い焚きはお湯の温度が低くなったときに温め直しができるシンプルなものです。
一方、フルオートは、追い焚きのほか足し湯なども自動でおこなってくれる多機能なものです。
便利ではありますが、給湯器の価格もその分高くなりますし、機能が増えればその分故障のリスクも増えます。
本当に必要な機能なのか、自分たちのライフスタイルを考慮しながら検討しましょう。
(3)エコジョーズで得になる世帯、あまり変わらない世帯
エコジョーズは、従来のガス給湯器よりも熱効率が約15%高く、待機電力は約40%低い省エネ型給湯器です。
しかし、本体機器は従来のガス給湯器よりも割高であるため、家族の人数が多かったり毎日お風呂を入れたり、床暖房なども利用している家庭には光熱費がお得になる可能性が高いです。
一方、人数が少ないなどお湯をたくさん使わない家庭の場合は、ランニングコストの恩恵が少ないため光熱費の削減をあまり感じられない可能性があります。
どちらがお得かガス給湯器の使用頻度も考慮して判断することをおすすめします。
(4)他社の給湯器に変更できる?
現在使用中の給湯器メーカー以外の給湯器にも交換できます。
基本的にはどのメーカーでも、同タイプであれば交換可能です。
マンションの廊下にある扉内など、限られたスペースに格納されている場合でも交換できる可能性は高いですが、念のため事前に本体のサイズを確認しておきましょう。
マンションの給湯器交換は、こちらのページも参考にしてください。
▶エコキュートに交換できる? マンションの給湯器交換の注意点
(5)リンナイとノーリツの2023年版給湯器の人気機能
リンナイとノーリツの2023年版、給湯器の人気機能は次の通りです。
リンナイ
リンナイは国内のガス給湯器シェアが最も多いメーカーです。
特徴的な機能としては「ウルトラファインバブル」があります。
微細な泡を発生させて温浴効果や洗浄効果、リラックス効果を高め入浴時間を快適にしてくれます。
フルオートタイプは湯はり、追い焚き、保温、足し湯、追い焚き配管洗浄、入浴検知など入浴温度を自動で管理します。配管洗浄でいつでも清潔なお湯で入浴できます。
また、エコジョーズ対応型は熱効率を従来よりも15%もアップし、省エネも期待できます。
ノーリツ
ノーリツは、環境問題に積極的に取り組みガス機器業界初の「エコファースト企業」に認定されているメーカーです。
独自開発の除菌ユニットの働きでお湯の濁りを軽減し、3番目以降の入浴でもお湯をキレイに保ちます。
フルオートタイプも湯はり、追い焚き、保温、足し湯、追い焚き配管洗浄などを自動で管理します。
アプリを使って給湯器の遠隔操作も可能です。
エコジョーズ対応型は熱効率が高く、待機消費電力はわずか1.8Wと省エネ効果が期待できます。
4.意外な盲点|壊れにくい給湯器は?
便利な機能がある給湯器は魅力的ですが、実は多機能なほど故障しやすい傾向があります。
便利機能が多いほど部品もたくさん使いますし、複雑な構造になります。
シンプルな給湯機能のみの機器の方が壊れにくく長持ちするともいえますので、給湯器を選ぶときは本当に必要な機能かどうかをしっかりと判断しましょう。
5.まとめ
今回は、給湯器交換の上手な進め方として2023年に交換するときのポイントや、不具合のサイン、各メーカーの特徴などをご紹介しました。
給湯器は毎日使うものであるため、突然壊れてしまったらとても不便を感じます。
品薄状態も継続しているため、交換時期が近づいていると感じたらお早めに準備を進めることをおすすめします。