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エラーコード101が出た! そのまま使って大丈夫?
給湯器にエラーコードの「101」が表示されるのは、いったい何が原因なのでしょうか。
リセットで解消されるものなのか、修理や交換が必要な深刻なものなのか、心配する方は多いでしょう。
そこで今回は、エラーコード101が出る原因やメーカーごとのエラーコードの違い、エラーの対処法や修理・交換する場合の費用相場、保障などについてご紹介します。
目次
1.給湯器でエラーコード101が出た! どうして?
給湯器のエラーコードで「101」が出るのは、次のような原因が考えられます。
(1)給湯出力ダウン運転
エラーコード101は、給気や排気が何らかの異常により「出力ダウン運転」をしたときに表示されます。
出力ダウン運転とは、正常運転よりも能力が低下している状態であるため、適温のお湯を作るのに時間がかかったり、十分な温度になれなかったりする可能性があります。
101が表示されるエラーは、正常な運転ができていないという警告の意味があります。
(2)給排気口の閉塞による燃焼異常
エラーコードで101が表示される要因には、給気口・排気口が塞がれていて、燃焼に必要な酸素が十分に取り入れられず、燃焼異常を引き起こしていることが考えられます。
通常、お湯を沸かすためには給湯器内に酸素を取り入れて燃焼させた熱を利用します。
しかし、給排気口のいずれか、または両方がホコリや落葉などで塞がれていると酸素の供給が少なくなり、排気もスムーズに流れないため、出力ダウン運転につながります。
(3)熱源機のフィン詰まりによる燃焼異常
熱源機のフィンにホコリなどが付着し、詰まることでも燃焼異常の要因になります。
この場合も正常な燃焼ができない状態にあるため、出力ダウン運転になります。
2.どのメーカーでもエラーコード101は同じなの?
原則的に、どのメーカーの給湯器であってもエラーコードは共通しています。
1995年以降は、リンナイ、パロマ、ノーリツなどよく知られている給湯器メーカーのほか、パーパス、長府製作所(CHOFU)、東京ガスなども同じです。
取扱説明書については各メーカーが作成しているため、表記の仕方が異なることもありますが、エラーコードに対する原因や対処の仕方などは同じと考えて問題ありません。
3.そのまま使って大丈夫? 自分でできる対処法と今後の予防法
エラーが出たときの対処法や予防法については、次のとおりです。
(1)そのまま使えるか?
そのまま使うことは可能ですが、そもそも出力ダウンの状態で運転していますので、本体機能に負担がかかりやすくなります。
そのため、使い続けると運転が停止してしまうような大きな故障につながる恐れもありますので、気付いたときにしっかりと対処しておくことが大切です。
また、一時的な要因ではない場合もあるため、給湯器を取り扱う業者に点検してもらうと安心です。
(2)対処法
エラーコード101が出たときに、自分でできる対処法としては「電源のリセット」と「給排気口の確認」があります。
最初に電源をリセットしてみます。給湯している状態であれば一旦停止し、運転スイッチを切り、電源の入れ直しをします。
再度同じエラーが出なければ、大雨や強風など一時的な要因によるものと考えられますので、様子を見ましょう。
電源リセットとともに確認してほしいのが、給排気口の周辺です。
エラーコード101は給排気口が塞がれた状態などで起こりやすいため、ホコリや落ち葉などが給排気口に詰まっていないか確認しましょう。
また、給排気口の近くに荷物などが置いてあると、スムーズに酸素を取り入れることができない場合があります。
障害物になりそうなものがあれば除去しましょう。
異物の詰まり、障害物の除去などの対処をしてから、再度電源の入れ直しをしてエラー表示101が解消されたか確認します。
(3)予防法
給排気口の詰まりなどが要因となることが多いため、ホコリや落ち葉などが詰まらないように、設置場所によっては屋根を取り付けるなどがおすすめです。
また、給湯機の周囲に物を置かないように気を付けましょう。
4.修理・交換する場合の費用相場と保証
自分でできる対処法を試しても、エラー表示の101が解消されない場合は、内部部品の交換や、給湯器本体の交換が必要になることが考えられます。
ここからは、修理費用と交換する場合の費用相場、保証などについてご紹介します。
(1)修理の費用相場
エラーコード101で修理が必要な場合の費用相場は次のとおりです。
故障箇所 | 費用相場 |
ファンモーター、熱交換器など | 33,000円~55,000円 |
(2)交換の費用相場
給湯器本体の交換をする場合の費用相場は以下のとおりです。
一般的な20号の給湯器を例にご紹介します。
暖房機能なし
給湯器の種類 | 費用相場 |
追い焚き機能なし | 50,000円~150,000円 |
追い焚き機能付き エコジョーズ・オート | 70,000円~260,000円 |
追い焚き機能付き エコジョーズ・フルオート | 100,000円~280,000円 |
暖房機能つき
給湯器の種類 | 費用相場 |
追い焚き機能なし | 100,000円~250,000円 |
追い焚き機能付き エコジョーズ・オート | 130,000円~300,000円 |
追い焚き機能付き エコジョーズ・フルオート | 140,000円~320,000円 |
給湯器の取り付け工事費としては、おおよそ30,000円~65,000円が相場になります。
設置場所の条件などにより費用が異なりますので、事前に見積もりなどで確認するとよいでしょう。
(3)保証について
通常、給湯器本体には一定期間の無料保証が付いています。通常品(非BL品)は1年、BL品は2年です。
なお、BL品については保険が付いていることからメーカー保証は2年になっています。
給湯器には通常品とBL品という区別があります。
BL品とは、一般財団法人ベターリビングが「品質、性能、アフターサービス等に優れた住宅部品」と認定している製品のことで、製品保証の期間が通常1年のところを2年に延長されています。
給湯器そのものの品質は通常品とBL品に違いはありませんが、保証期間が長い分、BL品は一般に価格が高めに設定されています。
そのほかにも、給湯器が生産中止した場合、一般品は生産から7年までしか部品供給がありませんが、BL認定されている給湯器の場合は補修用の部品が10年供給されるなどの恩恵があります。
メーカーによっては、所有者登録をすることで保証期間を延長するサービスを行っており、3年または5年の無償保証が受けられます。
また、有料の延長保証も可能です。給湯器の寿命は7年~10年が目安ですが、突然故障するとお湯が使えなくなり大変不便です。
突発的な費用がかからないように延長保証の利用も検討しましょう。各メーカーで、5年、7年、10年などの延長保証を行っています。
給湯器本体とは別に、取り付け工事を行ったことに対する工事保証があります。
これは本体に問題がなくても、工事が要因による不具合を保証するものです。
配管、配線などに触れて工事を行いますので、工事による不具合は起こり得ますから、保証があると安心です。
ただし、工事保障は施工する業者が対応している必要があります。依頼する前にどのような保障の種類があるか確認しておきましょう。
5.まとめ
今回は、給湯器のエラーコード101が出たときの要因や対処法、修理や交換のときの費用相場や保証内容などについてご紹介しました。
給排気口が塞がれていることが要因だとしても、自分で対処できる可能性もあり、ご紹介した対処法、予防法で解決できることもあります。
内部部品などが要因となる場合には、自分で判断することなく給湯器を取り扱う業者に点検を依頼することをおすすめします。