エラー123,給湯器

エラーコード123は給湯器の異常を知らせるために表示されるものですが、適切な対処をおこなえば給湯器は引き続き利用できます。
しかし、給湯器の状態によっては修理・交換が必要になる場合もあります。

今回はエラーコード123が表示される原因と対処法および、修理・交換を行う際の費用相場について解説します。

1．給湯器でエラーコード123が出た！ どうして？

エラーコードは表示される数字によって対処法が異なるため、エラーコード123の意味を理解してから適切な対処をおこないましょう。

（1）エラーコードは各メーカー共通

給湯器の国内主要メーカーのエラーコードは平成7年（1995年）以降統一されていますので、エラーコードの意味は基本的に同じです。
家庭用給湯器の耐用年数は10年が目安であることから、現在使用されているほとんどの給湯器で表示されるエラーコードは、共通コードが用いられています。

（2）給湯器エラーコード123の意味

給湯器エラーコード123は、暖房に関する安全装置が作動したことで表示されるものです。
給湯器には温水式床暖房や浴室暖房乾燥機など、暖房機能を搭載してあるものがあり、そういった暖房機能に点火不良等の問題が生じた場合にエラーコード123が表示されます。

多くの場合、一時的なトラブルが原因なため、再稼働には特別な対処が必要ないことがほとんどです。
ただし、内部に異常が発生しているケースも考えられますので、原因を特定してからエラーコードを解消する処置をしましょう。

（3）給湯器エラーコード123が表示される理由

暖房機能の火が立ち消え、エラーコード123が表示される主な原因は次のとおりです。

• ガスの供給停止
• 暖房機能の故障
• 台風等の影響
• プロパンガス等の燃料切れ

ガスの供給が停止されるのは、点火不良が原因であることが多いです。
ガス料金の未払いでガス供給が停止した際にもエラーコードが表示されることがありますので、エラーが発生した要因が必ずしも給湯器にあるとは限りません。

給湯器の安全装置は、内部の異常だけに反応するものではなく、台風や地震など外部的な要因でガスを正常に供給するのが困難になったときも作動します。
プロパンガスや灯油で給湯器を動かしている場合、燃料切れが原因でエラーコードが表示されるケースもあるため、「エラーコード＝故障」ではない点は理解しておきましょう。

2．エラーコード123が出た場合の対処法

エラーコード123が表示される原因はいくつもありますので、エラーコードが解消されるまで複数の方法を試してみるとよいでしょう。

（1）リモコンの電源をオフにする

エラーコード123が表示された場合には、一度リモコンの運転スイッチをオフにしましょう。
給湯器を動かしながら直すのは難しいですし、点火不良が原因であれば、一酸化炭素が発生している危険もあります。
万が一のトラブルを避けるために、エラーコードを解消する際は電源を切ってから処置を施しましょう。

（2）給湯器等の状態を確認する

給湯器の排気口に異物が入っているとエラーコードが表示されることがありますので、電源を切ったら、給湯器および暖房機能の状態を確認しましょう。

長期間使用していればホコリなどが給湯器内部に入ることはありますし、台風で枯葉などが入ったことでエラーが発生する可能性もあります。
水が内部に侵入したことが原因で動かなくなることも考えられますので、大雨が降った際は天候が回復するまで待ってから、目に見える部分にある異物を取り除きましょう。

（3）ガスメーターを確認する

ガスメーターは安全装置が搭載されているため、ガス機器に異常が発生した場合、供給をストップします。
緊急停止によりガス供給が止まったときは、ガスメーターのランプが点滅していますので、復帰ボタンを押して供給停止状態を解除しましょう。

（4）給湯器のリセットをする

給湯器および暖房機能のチェックが完了したら、給湯器をリセットしましょう。
給湯器のリセットは電源をオフ・オンするだけで完了するため、オフにした電源をオンにします。

一時的な不具合であればリセットをおこなえばエラーコードは解消されますが、エラーコードが表示されたままの場合には点検を依頼し、状況に応じて修理・交換が必要です。

（5）その他の確認事項

ガス料金の支払いが滞っている場合は、支払いが完了するまでガスの供給は再開しませんので、料金が支払われているか今一度ご確認ください。
口座振替で料金を支払っている方は預金残高不足が原因の可能性もあるため、未納を把握しましたら速やかに支払いを済ませ、供給再開を待ちましょう。

プロパンガスについては残量が確認できないので、契約しているガス業者に連絡してガスボンベの交換を依頼してください。
プロパンガスが不足することが多ければ、交換周期を早める必要があります。
また、灯油・石油式の給湯器は残量を確認し、燃料切れとなっていれば給油をしましょう。

（6）エラーコード123が解消されない場合

上記の方法を試していただいても、エラーコード123が解消されないときは、給湯器が故障していることが考えられます。
給湯器の故障と一口に言っても状況はさまざまですし、必要な修理も異なります。

使用している給湯器が古い場合には修理したとしても再び故障する可能性が高いため、交換することも検討しましょう。

3．給湯器を修理・交換する場合の費用相場

給湯器を修理する場合、修理する箇所によって費用は違います。
交換費用も給湯器の機能や大きさによって料金に差がありますので、それぞれの費用相場をご紹介します。

（1）給湯器の修理費用

給湯器の使用年数が数年であれば修理、10年超であれば交換することを前提に点検依頼をしましょう。
給湯器の部分的な故障であれば修理費用は比較的抑えられますが、老朽化などにより全体的に修理を要する場合には、数万円から10万円を超える修理になることも想定しなければなりません。

給湯器が旧式の場合、修理しても再び故障するリスクは残りますし、最新式の給湯器は省エネ性能が高いことから、修理するより交換した方が今よりもランニングコストを抑えられるでしょう。

給湯器の修理費用の相場

（2）給湯器の選びに失敗しないためのポイント

給湯器を交換する際の費用は、次の要素が大きく関係します。

• 号数
• 機能
• メーカー
• タイプ
• 設置場所

給湯器には号数は、給湯器のサイズと出湯量によって定められており、サイズが大きくなるほど出湯量が多くなります。
給湯器の本体価格は、追い焚きの有無や暖房機能の有無でも変わってきますので、現在と同程度の給湯器に交換したい場合には、事前に機能も確認してください。

給湯器のタイプは、ガス給湯器・電気給湯器・石油給湯器・ハイブリッド給湯器など、お湯を沸かす方法によって分かれています。
給湯器本体の値段が高くても、ランニングコストが安い場合、5年・10年単位で考えるとお得になることもあります。
設置する場所の状況を踏まえた上で、交換する給湯器を選びましょう。

（3）給湯器の本体価格

一般的な給湯器の本体価格は、号数と性能の多さに比例して値段が高くなります。
複数人で使用する場合には、20号や24号の給湯器が必要になる一方、一人暮らしであれば16号でも使用上は問題ありません。

オート機能の給湯器はボタンひとつでお湯張りや保温ができますが、フルオートの給湯器であれば配管の自動洗浄までおこなえますので、本体価格の安さだけでなく性能面もチェックしましょう。

一般的な給湯器

16号

20号

24号

エコジョーズタイプの給湯器

16号

20号

24号

（4）給湯器の交換にかかる工事費用

給湯器を交換する際に注意しなければいけないのが、工事費用の負担です。
給湯器の設置は基本的に専門業者へ依頼することになりますが、交換時に必要となる工程によって工事費用は変わります。

給湯器本体価格が安くても、工事費用が割高であればトータルの支出は多くなってしまうので、本体価格だけでなく工事費用も確認しましょう。

4．まとめ

エラーコード123は、不具合の状態が比較的軽いエラーコードですので、リセットを試すだけで解消できることが多いです。
ただ頻繁にエラーコードが表示されるようでしたら点検を依頼しなければなりませんし、老朽化が原因の場合には、修理ではなく交換することも選択肢に入れた方がいいでしょう。

給湯器が急に使用できなくなると生活に支障をきたしますので、給湯器の調子が悪いと感じたら早めに行動するのが得策です。