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浴室乾燥暖房機のタイプと選び方
浴室乾燥暖房機には、洗濯物を乾かす以外にも便利な機能が多数搭載されています。
また、熱源や設置場所も自宅の構造に合ったものを選ぶことができます。
この記事を読むと、浴室乾燥暖房機にはどのような機能があり、どんなタイプがあるのか、そして自分のニーズに合った浴室乾燥暖房機はどれがいいのかについてわかります。
目次
1.浴室乾燥暖房機の種類
浴室乾燥暖房機は熱源や設置場所によって種類が異なります。
浴室乾燥暖房機を交換する際には、現状と同じタイプのものを選択すると設置工事はスムーズです。
(1)浴室乾燥暖房機とは?
浴室乾燥暖房機の基本機能は5つあります。「乾燥」「暖房」「涼風」「換気」「24時間換気」です。
これら機能を利用して、梅雨・花粉・PM2.5などの影響を受けずに効率よく洗濯物を乾かしたり、浴室を暖房で暖めたり、カビ対策ができるのが浴室乾燥暖房機です。
(2)熱源の種類と特徴
浴室乾燥暖房機の熱源は「電気式」と「ガス式」の2種類です。
電気式とガス式のメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
電気式
メリットとしては、室外機と室内機が一体化しているので、設置の初期費用はガス式より安く済ませることができます。
電気ヒーターは衣類の乾燥に時間がかかるため、光熱費がかさむのがデメリットです。
家族の人数が多いと浴室を使用する時間が長くなるため、衣類の乾燥に時間がかかると不便に感じるでしょう。
ガス式
壁に穴をあけて熱源機を外に設置するため、初期費用が電気式よりも高くなるのがデメリットといえます。
ただし、電気式より乾かす力が強いため、電気ヒーターの半分の時間で衣類を乾燥させられます。
ランニングコストに優れているので、光熱費を抑えたい人にはピッタリでしょう。
入浴時に浴室を短時間で暖めることも可能です。
(3)設置方法
浴室乾燥暖房機の設置場所は2種類です。
ビルトイン(天井埋め込み型・カセット型)
見た目がスッキリするのは天井埋め込み型です。ただし、天井に設置できる通気口が開いていなければなりません。
種類は少ないですが、タイル張りなどの一部の浴室環境に対応している天井取付けもあります。
壁掛け式
壁に換気口や換気扇がある場合は、それを利用して浴室乾燥暖房機を設置できます。それが壁掛け式です。
電気式とガス式の設置・交換費用相場の違いはどのくらい?
本体費用を除いた設置・交換工事の費用相場を比較してみましょう。
以下の価格はあくまで工事費の相場です。
実際の費用がどのくらいになるのかは、基本的に現場調査が必要です。
天井埋め込み型 電気式 | 29,800円 |
天井埋め込み型 ガス式 | 36,800円 |
壁掛け式 電気式 | 29,300円 |
壁掛け式 ガス式 | 45,000円 |
(4)換気室数とサイズ
換気室数とは、1台の浴室乾燥暖房機で換気できる部屋の数のことです。
基本的に既存の浴室乾燥暖房機と同じサイズに交換すると、工事費を安く抑えることができます。
1室換気 | 浴室のみが対象 |
2室換気 | 浴室と脱衣洗面所またはトイレ(浴室+1室) |
3室換気 | 浴室、脱衣洗面所、トイレ(浴室+2室) |
異なるサイズに交換する場合
異なるサイズに交換する場合は、天井埋め込み型だと浴室天井をカットして開口部を広げたり、パネルを使って開口部を小さくしたりする工事が必要になります。
電気式の浴室乾燥暖房機だと、標準サイズの寸法は各メーカーとも共通しています。
ガス式は標準タイプとコンパクトタイプがあり、コンパクトタイプは各メーカーで共通サイズですが、標準タイプは天井開口寸法が異なりますので、同じメーカーの製品に交換するのがスムーズです。
(5)機能
機能については、どのメーカーの浴室乾燥暖房機も5つの標準機能に大きな違いはありません。
メーカーを比較する場合は、それ以外の追加機能を確認するといいでしょう。
標準5機能
乾燥
浴室や衣類を乾燥させる機能で、洗濯物が乾きにくい時期でも不安なく乾かすことができます。
浴室乾燥はカビ繁殖防止にも役立つので、良好な衛生環境を維持できます。
暖房
寒い時期でも浴室全体が暖まりますので、温度差によるヒートショックのリスクを軽減できます。
涼風
送風機能によって、猛暑といった暑い日の入浴でも爽やかな状態を維持できます。
換気
大風量で換気することによって浴室の水気の除去、水垢やヌメリの発生を予防することができます。
24時間換気
低風量で常に換気を行う機能で、結露や酸素不足などを解消してくれます。
2003年から建築基準法の改正により義務化されています。
その他機能
メーカー独自の機能には、高速乾燥や省エネ機能、ミストサウナ、タイマー機能などがあります。
リンナイやマックスからは、除菌や消臭効果のあるプラズマクラスターを搭載した浴室乾燥暖房機も販売されています。
2.浴室乾燥暖房機人気機種比較
浴室乾燥暖房機の3大メーカーの人気機種についてご紹介していきます。
実際の費用は設置状況によって異なりますので、正確な価格については現場調査が必要となります。
(1)リンナイ
「RBH-C4101K3P(A)」ガス式3室 天井開口寸法480mm×440mm(税込み・工事費込み)
費用相場 | 164,000円 |
メーカー希望小売価格 | 204,710円 |
プラズマクラスターを搭載していますので、浴室内に浮遊しているカビ菌を分解・除去してくれます。
(2)ノーリツ
「BDV-4106AUKNC-J3-BL」ガス式3室 天井開口寸法430mm×560mm(税込み・工事費込み)
費用相場 | 145,000円 |
メーカー希望小売価格 | 194,040円 |
エコ乾燥の機能があり、涼風運転で衣類をゆっくり乾燥させた後、乾燥運転をして光熱費を抑えることができます。
(3)マックス
「ドライファンBS-132HM-1」電気式2室 天井開口寸法410mm×285mm(税込み・工事費込み)
費用相場 | 84,500円 |
メーカー希望小売価格 | 160,600円 |
2022年発売のモデルで、最新機能は搭載していませんが、8万円台で設置工事までできることからとてもリーズナブルで人気製品です。
3.まとめ
浴室乾燥暖房機は、初期費用を抑えたいのであれば電気式、ランニングコストを抑えたいのであればガス式を選ぶのがいいでしょう。
天井埋め込み型にすべきか、壁掛け式にするかは、家の構造によって工事費が変わってきますので、事前に設置工事の業者と話をして確認してみてください。
また、ご家庭のニーズによって2室換気なのか3室換気なのかを検討し、最適なサイズを選ぶのがいいでしょう。