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【エコキュートエラー】原因は凍結?寒くてお湯が出ない場合の対処法とエラーの解除方法

気温が冷え込む冬の朝などはエコキュートが凍結して、お湯が出ないというトラブルが起こることがあります。
急にお湯が出なくなり、その原因がわからないととても困るのですが、リモコンの表示を確認すると、エラーコードが表示されており、凍結であれば自分で復旧させることも可能です。
この記事を読むと、表示されたエコキュートエラーの意味や凍結の対処法、予防策についてわかります。
目次
1.冬に起きやすいエコキュートのエラー

冬場の寒い日になると、給湯器の配管内の水が凍結してお湯が使えなくなるケースがあります。
冬に起きやすいエコキュートの不具合について解説していきます。
(1)エコキュートに起きやすい凍結トラブル
外気温が2℃を下回る環境であれば、寒さによってエコキュートの配管内の水が凍結する可能性があります。
エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクに分かれており、凍結しやすい部分はヒートポンプユニットと貯湯タンク間の配管と、貯湯タンクと浴槽間の配管です。
凍結によってお湯が出ない場合などはリモコンにエラーコードが表示されるので、まずそちらを確認するのがいいでしょう。
(2)凍結以外の可能性
次章で詳しくエラーコードについて解説していきますが、「出湯の温度異常」や「圧力異常検知」といった、一見すると凍結に関係なさそうなエラーコード表示についても、凍結が原因の場合があります。
そのため、一般的なリセット方法などを試してみてもお湯が出ない場合、冬季であれば、修理交換を頼む前に一度凍結の対処法を試してみましょう。
また、冬場になると給湯器の利用頻度や給湯量が増えるため、凍結以外にも、経年劣化などで故障する可能性も高まります。
とくに耐用年数である10年を超えている場合は、いつ故障してもおかしくないため、不具合に気づいたら完全に故障する前に早めに交換することをおすすめします。
2.エコキュートの凍結時のエラーコードとエラーの解除方法

エコキュートのエラーコードの中で凍結に関連するものと、エラーの解除方法について解説していきます。
(1)メーカー別 ・凍結時に表示されるエラーコード例
リモコンに表示されるエラーコードはメーカーによって異なります。
パナソニック
エラーコード | 内容 |
U22 | 断水検知 |
F12 | 圧水スイッチ作動 |
H94 | 循環異常 |
ダイキン
エラーコード | 内容 |
HJ | 出湯温度が上昇しないので停止 |
日立
エラーコード | 内容 |
Er15 | ふろ流量の異常 |
Er24 | 水位センサー異常 |
Er32 | 凍結防止三方弁の異常 |
HE22 | 水系循環の異常 |
三菱
エラーコード | 内容 |
C03 | 高圧異常 |
C19 | 冷媒吐出温度の異常 |
C20 | わき上げ温度の高温異常 |
C21 | わき上げ温度の低温異常 |
C23 | フィンの温度異常 |
C26 | インバータの異常 |
C27 | コンプレッサ・サイクル系の異常 |
C30 | 入水温度の高温異常 |
103 | 高圧異常 |
120 | わき上げ温度の高温異常 |
東芝
エラーコード | 内容 |
U:27 | 湯張り時にタンクに給水できない |
HU:E9 | 除霜凍結異常 |
コロナ
エラーコード | 内容 |
E14 | 湯張電磁弁異常、ふろ配管の詰まり |
E16 | 湯張り高温異常検知 |
(2)メーカー別・エラーの解除方法
エコキュートの配管が凍結している場合は、凍結を解除してからリモコンのリセットが必要です。
リセットだけでエラーが解除される可能性もありますので、状況に応じて試してみましょう。
リセットにはリモコン操作のほか、貯湯タンクの漏電遮断器の電源を切り、再度電源を入れ直す方法もあります。
リセット操作は、原則、リモコンに表示される解除方法に沿っておこないましょう。
根本的な原因を解決しないと、何度リセットしても同じエラーが表示されます。
リセットをくりかえすと故障のリスクもあるため、自分で解決がむずかしいエラーについては、製造メーカーへ点検や修理を依頼するか、専門業者に交換を依頼しましょう。
リセット方法
パナソニック
リモコンにある「決定」または「確定」ボタンを長押しします。
ダイキン
リモコンにある「決定」または「確定」ボタンを10秒以上長押しします。
日立
リモコンにある「決定」を押し、次に「メニュー」ボタンを3秒以上長押しします。
三菱
リモコンにある「日時設定」と「給湯温度▼」ボタンを同時に3秒以上長押しします。
東芝
リモコンにある「決定」ボタンを2秒間長押しします。
コロナ
リモコンにある「運転モード」と「時刻設定」ボタンを同時に5秒以上長押しします。
3.エコキュートの凍結エラー時の対処法と予防対策

エコキュートの配管が凍結した場合、自分で復旧作業を行うことが可能ですが、注意点もあります。
また、事前に予防対策しておくことで凍結トラブルを回避できます。
(1)自然に溶けるのを待つ
寒い朝に起きてお湯が使えないと大変不便ですが、ここで焦って配管に熱湯をかけたり、ドライヤーで急激に温めるのは危険です。
膨張して配管に亀裂が入るなど、重大なダメージを与えてしまうからです。
凍結した際は、昼間の気温上昇で自然解凍するのを待つのが最も安全な対処法です。
(2)早く使いたい場合の応急的な対応
一刻も早くお湯を使いたいのであれば、水またはぬるま湯程度のお湯をかけて解凍を早めるという方法もあります。
凍結している配管との温度差が大きいと配管を傷める恐れがあるため、ぬるま湯の温度は10℃から20℃程度までにしましょう。配管にタオルを巻いてから水またはぬるま湯をかけ続けます。
こちらはあくまでも応急的な対応ですので、配管が凍結してしまった場合はゆっくり自然解凍を待つのが一番安全です。
(3)予防対策
はじめに寒冷地仕様のエコキュートを購入すると、配管には保温材や保温カバーの処置がされており、凍結防止用ヒーターも設置されていますので凍結を予防できます。
一般のエコキュートでも、これからの部品を購入して凍結予防することも可能です。
また、フルオート機能搭載のエコキュートであれば、「凍結防止運転」を設定することが可能です。
浴槽に循環口から10cmほどの高さで水やお湯を残しておき、自動で循環するように設定することで凍結予防ができる場合があります。
詳しくはメーカー別の凍結防止運転の手順に沿って操作してください。
(4)メーカー別の備え方
パナソニック・三菱・日立・コロナ・ダイキンでは、フルオート機能の循環対策以外に、リモコンの温度を「水」にして、1分間に200ml程度の水が出るようにお湯側の蛇口を開いておく「通水による凍結予防」の方法も紹介しています。
4.エコキュートを交換する場合の費用相場と注意点

耐用年数(10年)を過ぎたエコキュートを交換する際の、費用相場(本体価格・標準工事費・撤去費・消費税込み)を紹介していきます。
(1)エコキュートへ交換する場合
エコキュートからエコキュートへの交換であれば余計な工事が必要ないため、導入コストを軽減できます。
エコキュート | 費用相場 |
460L(フルオート) | 42万円から58万円 |
370L(フルオート) | 40万円から55万円 |
(2)エコジョーズへ交換する場合
エコキュートからエコジョーズに交換する場合は、ガス工事が必要になりますので、以下の費用のほかに別途配管工事費が15万円から20万円ほどかかります。
エコジョーズ(フルオート)の費用相場・・・17万円から19万円
(3)ハイブリッド給湯器へ交換する場合
オール電化でガスを使用していない家庭の場合、ガス工事が必要になりますので、こちらも以下の費用のほかに配管工事が別途必要になり、15万円から20万円上乗せになります。
ハイブリッド給湯器(フルオート)の費用相場・・・80万円から130万円
エコキュートへの交換には、国や自治体の補助金が使える可能性がある?
高効率給湯器は、2050年カーボンニュートラル実現に向けて国をあげて普及活動を行っていますので、補助金の対象となります。
例えば、給湯省エネ2025事業であれば、申請することで6万円から最大13万円まで補助金が支給されます。
注意点として、給湯省エネ2025事業は、登録業者からの申請が必要ですが、ガス給湯器交換サービスは登録業者ですので、安心してお任せいただけます。
ほかにも東京にお住まいであれば、東京ゼロエミポイントを申請することで12,000円分の店頭値引きを受けられます。
自治体によって実施している補助金制度が違いますので、事前に調べて、給湯省エネ2025事業と併用するとお得です。
補助金を活用してエコキュートやハイブリッド給湯器への交換をお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
5.まとめ

冬場は給湯器の凍結トラブルが多くなりますので、修理業者に連絡してもすぐに解決するのが難しいかもしれません。
できる限り、自分でできる凍結予防策を行って、トラブルを回避してください。
記録的な寒さで配管が凍結してしまった場合は、焦らず自然解凍を待つのが賢明です。