はじめて給湯器を交換するときに知っておきたい基礎知識!給湯器の選び方から業者の選び方まで
調子が悪くなってしまった給湯器は、新しいものに交換するのが一番です。
ただ、給湯器の交換はそうそうおこなうものではないため、
「給湯器の交換っていくらかかるの?」
「そもそもどこにお願いすればいいの?」
と、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、普段から給湯器の交換を実施している給湯器交換の専門家である私が、
給湯器の交換を実施する前に知っておいてほしい基礎知識について、詳しく解説していきます。
この記事を読み進めた上で給湯器の交換をおこなってもらえれば、
給湯器の交換で失敗してしまうことはまずなくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 給湯器の交換が必要になるタイミングは?
- 給湯器の交換にかかる費用
- 失敗しない給湯器の選び方
- 給湯器の交換を依頼する業者の選び方
- 給湯器交換工事の申込の流れと工事の流れ
- 給湯器の交換工事を業者に依頼する前にチェックしておきたい8つのポイント
- 給湯器の交換工事に関するよくある質問
- 給湯器の交換・修理事例
- まとめ
1. 給湯器の交換が必要になるタイミングは?
給湯器の交換を検討するべきタイミングとしては、
- 給湯器にトラブルが発生して調子が悪くなってしまったとき
- 耐用年数を超えて交換するべきタイミングになったとき
の2つがあげられます。
(1)給湯器に何かしらのトラブルが発生したとき
給湯器を使用する中で何かしらのトラブルが発生してしまい給湯器の調子が悪くなってしまった場合、
給湯器の交換を検討する必要があります。
給湯器に発生する代表的なトラブルとしては、
- 給湯器から異音が発生する
- 給湯器から異臭が発生する
- 給湯器が変形している
- 給湯器に水滴が付着していたり、水漏れが発生したりしている
- 水道からお湯が出ない
- 給湯器から煙が出ている
などがあげられます。
これらのトラブルが発生している場合、いつ完全に故障して使えなくてなってしまってもおかしくない状態です。
そのため、これらのトラブルが発生している給湯器は交換が必要なタイミングを迎えているといえます。
(2)給湯器の耐用年数を超えてしまったとき
いくら有名なメーカーの給湯器であっても、ずっと使い続けていればいつか調子が悪くなり、壊れてしまうものです。
給湯器には耐用年数が設けられていて、耐用年数を超えてしまった給湯器は、
いつ不具合が発生したり故障してしまったりしてもおかしくありません。
給湯器の耐用年数はメーカーや製品によって異なりますが、製造から10年ほどで設定されているものがほとんどです。
もちろん10年以上もつ場合もありますし、逆に7~8年で調子が悪くなってしまう場合もありますが、
10年を超えた給湯器は交換を検討するべきだといえます。
(3)故障以外で給湯器の交換が必要になるタイミング
給湯器の交換が必要になる定番のタイミングとしては、
- 給湯器にトラブルが発生して調子が悪くなってしまったとき
- 耐用年数を超えて交換するべきタイミングになったとき
の2つがあげられますが、
- 家族が増えた場合
- 家を建て替える場合
など、イレギュラーなタイミングで交換が必要になることもあります。
給湯器の耐用年数や交換時期の目安については、以下の記事でより詳しく解説しているので、
あわせてチェックしてみてください。
→ 給湯器の寿命(耐用年数)はどれくらい?交換時期の目安についてわかりやすく解説!
2. 給湯器の交換にかかる費用
給湯器の交換にかかる費用は、「給湯器の本体価格」と「給湯器の交換にかかる工事費用」の2つです。
また、ごくまれに追加費用が発生してしまう場合もあります。
(1) 給湯器の本体価格
一般的な給湯器
16号 | 20号 | 24号 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
オート | フルオート | オート | フルオート | オート | フルオート | |
追い焚きなし | 30,000円〜 | − | 50,000円〜 | − | 55,000円〜 | − |
追い焚きあり | 75,000円〜 | 90,000円〜 | 85,000円〜 | 100,000円〜 | 95,000円〜 | 105,000円〜 |
暖房機能あり | 130,000円〜 | 145,000円〜 | − | − | 150,000円〜 | 161,000円〜 |
エコジョーズタイプの給湯器
16号 | 20号 | 24号 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
オート | フルオート | オート | フルオート | オート | フルオート | |
追い焚きなし | 110,000円〜 | − | 115,000円〜 | − | − | − |
追い焚きあり | 105,000円〜 | 120,000円〜 | 115,000円〜 | 130,000円〜 | 120,000円〜 | 135,000円〜 |
暖房機能あり | 150,000円〜 | 165,000円〜 | − | − | 155,000円〜 | 170,000円〜 |
給湯器の価格は業者によって大きく異なるため一概にいくらとは言えませんが、上記の価格を目安にしてみてください。
また業者のホームページには、リモコンの価格込みで本体価格が記載されている場合と、
リモコンの価格を含めず記載されている場合があるので注意しましょう。
(2)給湯器の交換にかかる工事費用
給湯器の交換を依頼した場合の工事費用にはさまざまな項目が含まれています。
業者によって項目名が異なる場合がありますが、
一般的な項目とそれぞれの項目にかかる工事費の目安は以下のとおりです。
項目 | 費用の目安 |
---|---|
給湯器の撤去費用 | 5,000円~8,000円 |
給湯器の取り付け費用 | 5,000円~8,000円 |
給水結び替え費 | 5,000円~8,000円 |
給湯結び替え費 | 5,000円~8,000円 |
リモコン結び替え費 | 8,000円~12,000円 |
ガス結び替え費 | 8,000円~12,000円 |
トータルで見た場合、工事費だけで36,000円~56,000円ほどかかることになります。
給湯器の価格や交換工事にかかる費用については、以下の記事でより詳しく紹介しています。
こちらもあわせて確認しておくようにしましょう。
→ 給湯器の交換にかかる費用について徹底解説!給湯器本体の価格や見積もりのときに確認するべきポイントも
(3)追加費用が発生する場合もあるので要注意!
給湯器の交換工事を実施する際、追加での工事が必要になる場合がありますが、
その場合は本体価格と交換工事費の他に追加で費用が発生することになります。
追加での工事が必要になる代表的な例としては、
- 温水式の床暖房を使用している場合
- 給湯器の設置場所を変更する場合
- 給湯器を増やす場合
などがあげられます。
実際に追加費用が発生するかどうかや追加工事にかかる費用については
見積もりをとってもらって確認するようにしてください。
3. 失敗しない給湯器の選び方
給湯器の交換工事では、交換する給湯器選びも重要になります。
そこで知っておきたいのが、「給湯器選びのポイント」についてです。
給湯器選びで失敗しないために知っておきたいポイントとしては、
- 号数
- 機能
- メーカー
- タイプ
- 設置場所
の5つがあげられます。
(1)号数
給湯器には号数があり、号数によって給湯器のサイズと出湯量が異なります。
号数と出湯量、どういったご家庭におすすめかについては以下のとおりです。
号数 | 出湯量 | おすすめ |
---|---|---|
16号 | 16リットル | 独身世帯 |
20号 | 20リットル | 2人世帯 |
24号 | 24リットル | ファミリー世帯 |
ちなみに出湯量は元の水温によって異なります。
例えば、16号サイズの給湯器の場合、
水温が15度の水を40度のお湯に変換するのであれば16リットルまで出湯できますが、
水温5度の水を40度のお湯に変換する場合は10リットルほどしか出湯できなくなります。
(2)機能
最近の給湯器は多機能になってきているため、機能性を重視して選ぶこともできます。
例えば、オートタイプの給湯器であれば湯はりや追い焚きは自動でできますが、
たし湯は手動でおこなう必要がありますし、配管洗浄の機能は備わっていません。
一方、フルオートタイプの給湯器はこれらすべての工程をすべて自動でおこなってくれます。
そのほかにも、熱効率が高く省エネ性能に優れているものや静音性の高いものなどもあります。
(3)メーカー
給湯器を選ぶ際、メーカーも給湯器選びの重要なポイントになります。
日本の住宅に採用されている給湯器で圧倒的なシェアと人気を誇るのが、「リンナイ」と「ノーリツ」の給湯器です。
それぞれのメーカーの給湯器の特徴は以下のとおりです。
リンナイ |
|
ノーリツ |
|
(4)タイプ
給湯器には、一般的な給湯器とエコキュートや
エコジョーズと呼ばれる環境性能・省エネ性能に優れた給湯器があります。
エコキュートやエコジョーズの給湯器は一般的な給湯器よりも価格が高くなってしまいますが、
その分省エネ性能に優れているという特徴があります。
使い勝手やランニングコストを重視する場合は、
エコキュートやエコジョーズの給湯器への交換も視野に入れてみることをおすすめします。
(5)設置場所
給湯器を選ぶ際、設置場所も意識しながら選ばなくてはいけません。
給湯器は、
- 屋外
- 屋内
- パイプシャフト
- 浴室内
など、さまざまな場所に設置可能です。
現在給湯器が設置されている場所から移動することもできなくはありませんが、
設置場所を変更する場合は、その設置場所に合った給湯器を選ばなくてはいけません。
また、マンションなどの場合は設置できるところが限られていたりするので、
そのへんについても事前にチェックした上で選ぶ必要があります。
4. 給湯器の交換を依頼する業者の選び方
給湯器の交換で「失敗したかも・・・」と感じてしまう方は少なくありませんが、
その要因のひとつとなっているのが業者選びです。
給湯器の交換を実施してくれる業者には、
- ガス会社
- 給湯器メーカー
- ホームセンター
- リフォーム会社
- 給湯器交換の専門業者
など、さまざまな業者がありますが、業者によって持ち合わせている知識やスキル、対応の良さが大きく異なります。
知識やスキルの低い業者や対応の良くない業者に給湯器の交換を依頼して失敗してしまわないためにも、
業者選びのポイントを把握しておく必要があります。
業者選びで失敗しないために知っておきたい業者選びの9つのポイント
給湯器の交換を依頼する業者を選ぶ場合、
- 給湯器の交換にかかる費用
- 見積もりの内容が明確でわかりやすいかどうか
- これまでの実績
- 有資格者が在籍しているかどうか
- 担当者の対応の良さ
- 対応のスピード
- 対応してもらえる時間帯
- 取り扱っているメーカーの数
- 保証やアフターサービスの内容
これら9つのポイントを意識して選ぶことが大切です。
どのポイントを重視して選ぶかは人それぞれですが、
少なくともこれらのポイントを良く確認した上で選ぶようにしなくてはいけません。
とにかく費用を抑えたいと感じている方が多いかとは思いますが、費用を重視するあまり、
- これまで対応してきた実績が豊富で、ホームページにもきちんと掲載されているか
- 給湯器の交換工事に関する資格を保有している担当者が在籍しているかどうか
- 保証やアフターサービスが設けられていて、内容が充実しているかどうか
といったポイントを見落としてしまうと、業者選びで失敗してしまいかねませんので注意しましょう。
5. 給湯器交換工事の申込の流れと工事の流れ
給湯器の交換工事を申し込む際の流れや工事の流れは
業者によって若干異なる部分もありますが、基本な流れは一緒です。
(1)給湯器交換工事の申込の流れ
給湯器の交換工事の申し込みから工事完了までの流れは以下のようになっています。
- 問い合わせ
- 見積もりの申し込み
- 見積もりの実施
- 見積もり内容の説明
- 契約
- 工事実施日の調整
- 商品の配達(業者が工事日に直接商品を持ってくる場合もあります)
- 交換工事の実施
- 立ち会いでの確認
(2)給湯器の交換工事の流れ
給湯器の交換工事は以下のような流れで進められます。
- 既存の給湯器の取り外し
- 新しい給湯器の取り付け
- 給湯器を保護するための保護剤の取り付け
- 給湯器を操作するためのリモコンの設置
- 立ち会いでの確認と操作説明
6. 給湯器の交換工事を業者に依頼する前にチェックしておきたい8つのポイント
給湯器の交換工事を業者に依頼する場合、
- 住まいの種類(戸建てかマンションか)
- 給湯器の号数の指定があるか(マンションの場合)
- 給湯器の色の指定があるか(マンションの場合)
- 指定の業者があるかどうか(マンションの場合)
- 給湯器が設置されている場所
- 配線カバーや廃棄変更部材の有無
- 床暖房が設置されているかどうか
- 浴室乾燥暖房機が設置されているかどうか
事前にこれらのポイントをチェックしておくと、業者との話をスムーズに進められるようになります。
もちろん見積もりをとってもらうときに一緒にチェックすることもできますが、
自分でチェックできるところは事前にチェックしておきましょう。
7. 給湯器の交換工事に関するよくある質問
最後に、給湯器の交換工事に関するよくある質問をQ&Aの形式でいくつか紹介していきます。
Q1. 給湯器は自分で交換できますか?
まれに給湯器をDIYで交換する方もいますが、おすすめはしません。
なぜなら、給湯器の交換は資格が必要なほど専門的で難しいものだからです。
特に、給湯器の交換をおこなったことがない方や給湯器に関する知識のない方が自分で交換すると、
高い確率で失敗してしまいますので、業者に依頼されることをおすすめします。
Q2. リモコンはそのままにして給湯器だけを交換することはできますか?
新しい給湯器と既存のリモコンが適合する場合はリモコンをそのままにしておくこともできますが、
適合していないリモコンでは操作ができなくなってしまうので、交換が必要になります。
適合するかどうかについては見積もりをお願いする際に確認してみてください。
Q3. 部屋が汚いのですが、給湯器を交換する際は作業員の方が部屋まで上がってくるものなのでしょうか?
配線工事や動作の確認などが必要になるため、部屋に上がる必要があります。
そのため、作業員が通れるだけのスペースをあけておく必要があります。
8. 給湯器の交換・修理事例
まとめ
給湯器には耐用年数があり、耐用年数を過ぎた給湯器はいつ故障してもおかしくありません。
そのため、今お使いの給湯器の耐用年数が過ぎている場合や何かしらの異常が確認できる場合は、
給湯器の交換を検討してみてください。
その際、「どの業者に依頼するか」がとても重要になってきますので、
今回紹介してきた内容を参考にしながら良質な業者に交換を依頼するようにしましょう。