給湯器の寿命(耐用年数)はどれくらい?交換時期の目安についてわかりやすく解説!
給湯器に不具合が発生するようになった場合、給湯器の交換を検討する必要があります。
ただ、給湯器の交換はそう頻繁におこなうものではないため、
交換する時期やタイミングについて頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、普段から給湯器の交換を実施している給湯器交換の専門家である私が、
給湯器を交換するべき時期やタイミングの目安について詳しく解説していきます。
給湯器の寿命(耐用年数)にも触れながら解説していくので、この記事に目を通してもらえれば、
給湯器の交換時期に関する悩みを解決できるようになるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 給湯器の寿命(耐用年数)は約10年
- 給湯器の交換時期の目安
- 不具合が発生した給湯器、耐用年数を過ぎている給湯器を使い続けると・・・
- 給湯器に不具合が発生してしまった場合の対処法
- 給湯器の交換にかかる費用の目安
- 給湯器の寿命(耐用年数)に関するよくある質問
- まとめ
1. 給湯器の寿命(耐用年数)は約10年
給湯器の調子が悪いと感じるようになったり、給湯器に不具合が発生するようになっている場合は、
給湯器の寿命(耐用年数)を超えてしまっていると考えるべきです。
給湯器の製造・販売をおこなっているメーカーでは、給湯器の寿命を「設計上の標準使用期間」と定めています。
一般家庭の給湯器の場合、給湯器の寿命にあたるこの設計上の標準使用期間は10年で設定されていて、
10年経った給湯器については点検や交換を推奨しています。
実際の寿命については差があるため、10年以上もつものもありますし、中には7~8年ほどでダメになってしまうものも。
ただ、不具合が発生した給湯器を使い続けるのはリスクが高いですし、
サポートや使用されている部品の製造が終了してしまうこともあるので、10年を目安に点検や交換を検討しましょう。
この10年という耐用年数の設定については、国も認めているものになります。
経済産業省と日本ガス石油機器工業会は「給湯器10年取替チラシ」などで頻繁に注意喚起をおこなっているので、
やはり10年に1回の頻度で点検や取替を実施するべきだといえます。
2. 給湯器の交換時期の目安
給湯器を交換するタイミングを図るのはそう難しくありません。
- 何かしらの不具合が発生するようになってしまった場合
- 耐用年数を超えた場合
これら2つの条件のうちひとつでも満たしているのであれば、交換するべきタイミングだといえます。
(1)不具合が発生するようになったとき
給湯器で発生する可能性のある不具合はさまざまですが、代表的な不具合としては、
- 給湯器から異音がする
- 給湯器から異臭がする
- 給湯器が変形している
- 給湯器に水滴が付着している
- 給湯器から水漏れしている
- お湯が出なくなった
- 給湯器から煙が発生している
などがあげられます。
これらの不具合が発生している給湯器は、一度点検して修理をおこなうか、新しい給湯器に交換するべきだといえます。
(2)耐用年数を超えたとき
現在使用している給湯器が10年以上使い続けているものである場合も、給湯器の交換を検討するべきだといえます。
先ほど紹介したように、給湯器の耐用年数は10年で設定されています。
これは給湯器の製造をおこなっているメーカーが設定したものです。
この耐用年数を過ぎると何かしらの不具合が発生するようになるため、
今は問題なく使い続けられている場合であっても交換を検討しましょう。
3. 不具合が発生した給湯器、耐用年数を過ぎている給湯器を使い続けると・・・
不具合が発生するようになった給湯器や耐用年数を過ぎてしまった給湯器であっても、
稼働し続ける限り使い続けることはできます。
実際、何かしらの不具合が発生してしまっている給湯器を使い続けていたり、
10年以上同じ給湯器を使い続けていたりするお宅も少なくないでしょう。
しかし、耐用年数が過ぎてしまっている給湯器を使用し続けると、
- 古くなった機器や配管から生じる火災のおそれ
- 設定とは異なる温度が出てくるようになってしまうことによるヤケドのおそれ
- 製品が古くなることによる異常着火のおそれ
- 製品が古くなることで引き起こされる不完全燃焼による一酸化炭素中毒のおそれ
など、さまざまな事故が発生する確率が高まってしまいます。
すでに何かしらの不具合が発生してしまっているのであればなおさらです。
そのため、耐用年数を過ぎている給湯器や不具合が発生している給湯器は、
できるだけ早いタイミングで交換するべきだといえます。
4. 給湯器に不具合が発生してしまった場合の対処法
実際に給湯器に不具合が発生してしまった場合、
- 自分で対応する
- 業者に対応を依頼する
- 管理会社に対応してもらう
のいずれかで対処することになります。
(1)自分で対処する
給湯器に不具合が発生している場合、不具合の原因や内容によっては自分で対処できる場合があります。
給湯器は備え付けのリモコンで操作をおこないますが、
リモコンにエラーが表示され、給湯器が使えなくなることがあります。
この場合、
- リモコンの電源を入れ直す
- ガスの元栓を確認する
- 水の元栓を確認する
など、取扱説明書やメーカーのホームページに掲載されている方法に従って
対応することで不具合を解消できる場合があります。
給湯器で発生するトラブルには、
- ガスの元栓を閉めている
- 水の元栓を閉めている
- 追い焚きの機能を使用する際、浴槽に十分なお湯が張られていない
など、ちょっとしたミスで発生してしまうものも多いので、
まずは落ち着いてこれらのポイントをよく確認するようにしましょう。
(2)業者に対応を依頼する
給湯器に発生した不具合が自分で解消できるようなものでなかった場合、業者に対応を依頼しましょう。
修理できる場合は修理してもらうのが一番ですが、耐用年数が過ぎている場合は、
修理したとしてもまた壊れてしまう可能性が高いので、新しい給湯器に交換するのをおすすめします。
給湯器の交換を依頼する際の業者の選び方については以下の記事で詳しく紹介しているので、
こちらもあわせてチェックしてみてください。
→ はじめて給湯器を交換するときに知っておきたい基礎知識!給湯器の選び方から業者の選び方まで
(3)管理会社に確認してもらう(賃貸の場合)
戸建てではなくアパートやマンションなどの賃貸物件に住んでいる場合は、いきなり業者に対応を依頼するのではなく、
まずはそのアパートやマンションの管理をおこなっている管理会社に連絡するようにしましょう。
賃貸物件の場合、新しい人が入居するたびに給湯器を交換するわけではないため、
たまたまあなたが入居しているタイミングで耐用年数がきて、不具合が発生してしまう可能性があります。
その場合、給湯器の修理にともなう業者の手配や発生する費用の支払いは管理会社がおこなわなくてはいけません。
また、管理会社によってはひいきにしている業者や交換する給湯器の種類に決まりがあったりもするので、
必ず管理会社に依頼して対応してもらうようにしましょう。
5. 給湯器の交換にかかる費用の目安
賃貸物件ではない住宅にお住まいの場合、給湯器の交換にかかる費用は自分で負担しなくてはいけません。
給湯器を交換する場合、「本体価格」と「工事費」が発生することになります。
(1)本体価格
一般的な給湯器
16号 | 20号 | 24号 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
オート | フルオート | オート | フルオート | オート | フルオート | |
追い焚きなし | 30,000円〜 | − | 50,000円〜 | − | 55,000円〜 | − |
追い焚きあり | 75,000円〜 | 90,000円〜 | 85,000円〜 | 100,000円〜 | 95,000円〜 | 105,000円〜 |
暖房機能あり | 130,000円〜 | 145,000円〜 | − | − | 150,000円〜 | 161,000円〜 |
エコジョーズタイプの給湯器
16号 | 20号 | 24号 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
オート | フルオート | オート | フルオート | オート | フルオート | |
追い焚きなし | 110,000円〜 | − | 115,000円〜 | − | − | − |
追い焚きあり | 105,000円〜 | 120,000円〜 | 115,000円〜 | 130,000円〜 | 120,000円〜 | 135,000円〜 |
暖房機能あり | 150,000円〜 | 165,000円〜 | − | − | 155,000円〜 | 170,000円〜 |
給湯器の本体価格は、
- 給湯器のメーカー
- 号数
- 種類
- 機能
- 依頼する業者
によって差があります。
そのため、上記の価格表はあくまで目安として考えてください。
業者のホームページに掲載されている価格もおおよその価格で、
正確な金額は見積もりをとってもらうまでハッキリしませんので、
できるだけ早いタイミングで見積もりを依頼するようにしましょう。
また、リモコンを含めた価格を掲載している業者とリモコンを含めない価格を掲載している業者があるので、
その点についても注意してください。
(2)工事費
項目 | 費用の目安 |
---|---|
給湯器の撤去費用 | 5,000円~8,000円 |
給湯器の取り付け費用 | 5,000円~8,000円 |
給水結び替え費 | 5,000円~8,000円 |
給湯結び替え費 | 5,000円~8,000円 |
リモコン結び替え費 | 8,000円~12,000円 |
ガス結び替え費 | 8,000円~12,000円 |
給湯器の交換を業者に依頼する場合、給湯器の本体価格とは別に工事費が発生することになります。
上記の表はその工事費の目安ですが、工事費だけで36,000円~56,000円ほどかかることになります。
そのため、給湯器の交換をDIYでおこなおうと考える方も少なくありませんが、
給湯器の交換は資格が必要になるほど難易度の高い工事ですので、自分で対応するのはおすすめできません。
必ず専門の業者に対応してもらうようにしましょう。
また、給湯器の交換にかかる費用については以下の記事でより詳しく解説しています。
こちらもぜひチェックしてみてください。
→ 給湯器の交換にかかる費用について徹底解説!給湯器本体の価格や見積もりのときに確認するべきポイントも
(3)追加費用が発生する場合も
給湯器の交換をおこなう場合、まれに追加費用が発生することがあります。
給湯器の交換で追加費用が発生するパターンとしては、
- 温水式の床暖房を使用している場合
- 給湯器の設置場所を変更する場合
- 給湯器を増やす場合
などがあげられます。
追加費用が発生するかどうかについては業者に見積もりをとってもらえばわかるので、
まずは見積もりを依頼してみてください。
6. 給湯器の寿命(耐用年数)に関するよくある質問
最後に、給湯器の寿命(耐用年数)に関するよくある質問をQ&Aの形式でいくつか紹介していきます。
Q1. 給湯器の寿命は30年以上もつと聞いたことがあるのですが、本当ですか?
その情報は間違いです。
この記事で紹介してきた通り、給湯器の寿命(耐用年数)は10年が目安となっています。
これは給湯器の製造・販売をおこなっているメーカーが定めているものですし、国も推奨しているものになります。
Q2. 給湯器が壊れてしまったのですが、交換を実施できるほどお金に余裕がありません・・・。
分割払いを利用しましょう。
給湯器の交換をおこなっている業者の中には、
クレジットカードでの分割払いが利用できるタイプの業者もたくさんあります。
一括での支払いが難しい場合は、そういった業者の利用を検討してみてください。
Q3. 壊れるまで使ってから交換を検討しても問題ありませんか?
「3. 不具合が発生した給湯器、耐用年数を過ぎている給湯器を使い続けると・・・」の項目でも解説したように、
不具合が発生している給湯器や耐用年数が過ぎている給湯器を使い続けるのはおすすめできません。
重大な事故につながってしまう可能性もあるので、壊れるまで使うのではなく、交換を検討してみてください。
まとめ
繰り返しになりますが、給湯器の交換時期の目安は「10年」です。
これは給湯器の製造をおこなっているメーカーが定めているものですし、国が推奨している目安でもあります。
寿命(耐用年数)を過ぎてしまった給湯器を使い続けていると重大な事故を引き起こしてしまいかねません。
そのため、すでに不具合が発生している給湯器はもちろん、耐用年数を過ぎてしまっている給湯器についても、
できるだけ早いタイミングで交換を実施するようにしましょう。
また、給湯器の選び方や業者の選び方については以下の記事に詳しくまとめてありますので、
こちらもあわせてチェックしてみてください。